関係代名詞と関係副詞」カテゴリーアーカイブ

大学入試英語の穴埋め問題:関係代名詞と関係副詞のどっちを選ぶか? シンプルに考えれば簡単!

YOUTUBEを見ていたら、穴埋め問題で関係代名詞と関係副詞のどちらを選ぶべきかの考え方を解説する動画がいくつかあったので、その題材を借りて、ちょっと考えてみましょう。

関係代名詞と関係副詞の見極め(難問) 木下陽介講師/河合塾アツコウch. https://www.youtube.com/watch?v=IfFk3yw_Mvk の例題は、
America is the country, ( ) I wanted to live in for a long time.
1. where  2. in which  3. in where  4. which

【英語】関係代名詞と関係副詞 見分け方|東大生ならこう解く!赤門English https://www.youtube.com/watch?v=n3-AZOaKNUc の例題は、
This is the house ( ) I live.
This is the house ( ) I love.

さて、あなたは簡単に正答がわかったでしょうか?

自分が関係代名詞を学校を習ったのは何十年も前のことで、中学3年のときでした。そのときの先生が関係代名詞をどう教えてくれたのかは今でもはっきりと覚えています。非常に簡単なことです。【ステップ1】2つの文に分けて考え、【ステップ2】共通する言葉を関係代名詞に変えて、【ステップ3】関係代名詞を前に持ってきて2つの文をつなぐ。この3ステップ、たったこれだけです。高校になると、関係代名詞に似たものとして、関係副詞が出てきますが、考え方は基本的に同じです。中学のときに習ったこの関係代名詞の文の作り方は、非常に普遍的なので、難関大学の入試問題であっても、わけなく解けます。

上の一つ目の例題。America is the country, ( ) I wanted to live in for a long time.

【ステップ1】2つの完全な文にまず分けます。

America is the country.
I wanted to live in the country for a long time.

【ステップ2】2番目の文で共通する名詞(句)を関係代名詞に変えます。今の場合、the countryが共通するので、2つめの文ではそれを関係代名詞に書き換えます。今は、カンマがあるので「非制限用法」であるからthatではなくwhichを使ましょう。そうすると、途中段階ですが、

I wanted to live in which for a long time.  となります。

【ステップ3】関係代名詞which を文頭に持ってきて、前の文と繋げます。すると、

America is the country, which I wanted to live in for a long time.  となります。

だから、答えは簡単にwhichだということがわかります。ちなみに前置詞+名詞をひとまとめにして、

America is the country, in which I wanted to live for a long time. という文にしても構いません。

どうでしょうか?非常に簡単だと思いませんか?

2つめの動画の例も考えてみます。やりかたは全く同じで、2つの文に分けてみます。

This is the house. I live in the house.  共通するthe house をwhichに変えて、文頭に出し、さらに1文めとつなげます。

This is the house in which I live. これで答えがわかります。

This is the house (    )  I love. も同様。

This is the house. I love the house.

This is the house which I love. これで答えがわかります。

 

いまどきの中学生は、こういうことを全く習わずに関係代名詞をTHATで済ませるようです。ちゃんと関係代名詞の使い方を理解せずに高校に入ると、そこで躓いてしまいます。そこに関係副詞whereとか、in which, of whichなどが出てきて、すっかりこんがらがってしまうのではないでしょうか?

関係代名詞や関係副詞は、もともと2つの文をつなぐための道具でしかないと考えれば、非常にすっきりと理解できて、入試問題でこの手の文法問題が出れば、確実に点が取れることになります。

自分は田舎の公立中学でしたが、英語のこういった文法は普通に授業でやっていました。奇をてらった解法のテクニックも何もありません。どんな難関大学の受験問題でも、中学3年生と同じ考えかたで解けてしまいます。「受験テクニック」というのは幻想にすぎないのです。当たり前のことをごく普通に学べば、大学入試の英語の問題なんてどうってことありません。