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英検一級というのは、子供時代には英語がペラペラの達人の証だと思っていました。実際に自分が取ってみると、一定の英語力を担保するものという以上でも以下でもないなというのが実感です。英語がペラペラでなくても英検一級は取れます。ただし入念な準備は必要です。自分の場合は、中学3年のときに英検4級を受けて、あとは大人になってアメリカに住んで帰国後数年してから英検1級を受けました。自分がやった準備は、ジャパンタイムズの英検一級受験者のための単語帳をやったのと、2次試験のスピーチ対策で過去問をやったくらいです。あまり戦略的に一級を取りにいったわけでもないのですが、自分なりのアドバイスを書いてみたいと思います。
英検一級の合格点
英検一級と言っても、合格点には大きな幅があります。合格最低点を取ればよいのですが、英検一級は所詮通過点に過ぎないので、英検一級の最低合格点を目指した勉強は全く勧めません。合格した自分が言うのもなんですが、合格したからといって仕事に使える流暢さは全くありません。やはりビジネスができるレベルを目指す通過点で、ついでに英検一級を取っておくくらいの感覚でいたほうがよいです。
英検一級の単語
英検の一次試験の最初の問題はとにかく多量の単語問題です。これはもう単語帳形式の書籍をやるのが早道。自分が使ったのは、
出る順で最短合格! 英検1級単熟語 EX 2014/5/26 ジャパンタイムズ
です。
もっと新しい語彙の本としては、
出る順で最短合格! 英検®1級 語彙問題完全制覇[改訂版] (英検最短合格シリーズ) 2019/8/30 ジャパンタイムズ出版
というのもあります。ジャパンタイムズの本は音声をウェブサイトからダウンロードできるので、これをMP3プレーヤーに入れて通勤中に聴くとか、車を運転しているときに聴くなどしました。
英検1級の単語はかなり難しいです。大学入試でいえば難関大学に出題される英単語よりも段違いに難しいと思います。英検1級の語彙はほとんどオーバーラップしていないため、受験勉強の貯金は全く役に立ちません。あまりにも難しいため自分は全然一冊やり遂げるところまでいきませんでした。直前の3日間くらいで数ページを繰り返した程度です。この本のいいところは出る順なので、最初の数ページをやるだけでも実際に、勉強した単語がいくつも出題されてしっかり得点できました。満点を取らなくても合格できますから、気楽にやってください。
英検一級の二次試験対策
スピーキングとその後の質疑応答はしっかりと準備する必要があります。受験会場の雰囲気は独特で結構緊張感がありました。特に、次の番を待つ間廊下で待っているのですが、教室の中で前の人が話している声が多少聞こえます。言葉もところどころ聞こえるくらいに聞こえていました。教室が複数あるところだったので、あちこちから試験でスピーキングをやっている声が聞こえましたが、みんな非常にしっかりと準備をしてきているなあと思いました。みんなよどみなくすらすらとしゃべっていました。あれくらいスムーズにしゃべっていればおそらくみんな合格しているんじゃないでしょうか。自分は完全にアドリブでやりました。構成という構成もなし。それでも合格したので、必ずしも型をつくって型通りにしゃべらなくてもいいということがわかりました。要はコミュニケーションがちゃんととれたかどうかだと思います。自分はたまたま仕事で普段考えているようなテーマが出たのでそれを選んでしゃべりましたから、雑談する感じで押せましたが、これは人には勧められません。
お勧めの対策は、自分が選ぶテーマをある程度絞って、過去問や予想問題に対するスピーチ原稿をきっちりと書き上げてそれを完全に暗記して、あたかも即興でしゃべっているかのようにしゃべれるまで練習することです。もちろん、予想される質問も考えてそれに対する答えも用意しておきます。当日、自分の予想問題通りのテーマが出ることはあまり期待できませんが、似たテーマがあればそれまでの準備が役に立つはずです。テクノロジーとか教育とか2つくらい自分が興味を持って考えが纏められそうな分野を選んで、それぞれ5個くらいテーマを決めてスピーチをつくれば、当日当たらずとも遠からずのテーマがあることでしょう。過去問を見ると、似たような問題、場合によってはほとんど同じ問題が、繰り返し出題されていますので、英検1級の2次試験のスピーキングは十分、対応可能です。