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大学生が英語を読むのを観察していたら、1文をピリオドまで読んで、知っている単語を「なんとなく」つなげて、「もっともらしい」日本語に訳すという作業をやっているらしいことに気づきました。話を聞いてみたら、文法や構文を掴んで読むということを徹底する感覚がどうやらないようです。

なんとなく日本語を作るというのは、英語をちゃんと読んだことになりません。内容が簡単に読み取れる英文ならそれでもあまり問題が生じないのかもしれませんが、一語の違いで意味が大きく変わるような文章だった場合、そんな読み方はあぶなっかしぎます。

英語は前から順に読み、読んだところまでで意味を取るようにしましょう。日本語を思い浮かべるというより、内容を逐次理解するという感覚です。その場合、頭の使い方としては常に「先を予測」しているものです。

予測するときの頭の使い方はこんな感じ:

a や theなどの冠詞が出て来たら、次に名詞が来ることを予測する。

予測が外れて形容詞だったら、次こそは名詞が来ることを期待する。

名詞が来たら、動詞が次にくることを期待する。

動詞が来たらその手前までが主語だったということ。

動詞が他動詞であれば、次に目的語が来ることを期待する。

動詞によって、文型がSVかSVOかSVCかSVOOかSVOCかを予測する。

It was found that と来たらthat節なので次に完全な文が来ることを期待する。

といった感じです。

文のまとまりごとに意味を理解して、先を読み進めます。あくまで理解すればいいので、どんな日本語に訳せばいいのかと悩む必要はありません。訳さないといけない大学受験問題でもなければ、訳さなくていいのです。

このように、予測しながら読んだところまでは完全に理解して読み進めるというのが、オススメの読解方法です。そもそも、リスニングを理解するときは、この順で理解しているはずなので、この読解方法はリスニング力の基盤にもなります。

読むときに予測すると言った場合、文型、構文、文法だけでなく、書かれている内容に基づいた予測も含みます。こういう内容が書かれていたので、次はこういう内容になるはずといったかんじ。文章には通常、論理的な流れがあるので、当然、内容を予測しながら読むことが可能なのです。

However, とか、 in turn とか、converselyなど、標識になる語句が出てきたときはもちろん、その接続後に合わせて先を予測することになります。