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英作文でBecauseで始まる単文を書くのは日本の中学生がよくやる間違い

I drank a lot of water. Because I was thirsty.
と書くのは、文法的に間違いです。なぜなら、becauseという接続詞は、従属節を導く働きがあり、かならず主節と合わせて完全な一文となるからです。上の例では、2つめの文は、従属節の部分だけがあたかも完全な文であるかのように書いてしまっているので、間違いなのです。中学生の英作文でよくみる語法の間違いのひとつです。
正しく書くなら、
I drank a lot of water, because I was thirsty.
または、
Because I was thirsty, I drank a lot of water.
となります。

中学英語の宿題で3つ以上の文で英作文しなさいといわれた中学生が、文の数を稼ぐために冒頭の例のように本来1文のものを2つに分けて、2文にしてしまうということがありがちです。中学の英語の先生も甘く採点してそれをOKにしてしまうかもしれませんが、正しい英文法を最初からきっちり学んでおいたたほうがよいと思います。学校の英語教育において、通じればいいという英語を書いていたら、大人になったときにビジネスで使えません。

Because I Love You という有名な歌がありますが、その歌詞には、

Because I love you, I’ll do anything. (あなたのことが好きだから、私は何でもしてあげる。)

Because I love you, I’ll be right by your side. (あなたのことが好きだから、あなたのすぐ側に居たい。)

Because I love you, my heart’s an open door.  (あなたのことば好きだから、私の心は開いた扉。)

と、「Beause従属節+主節」の形の文があります。

 

口語の場合

会話においては、理由を聞かれたとき、理由をいいたいときに、”Because + 単文” の形はあります。

A: We decided not to go.
B: Why?
A. Because it is so cold today.

(引用元:quora.com)

下の会話では、BECAUSEで従属節を導いた例および、単独で用いた例が出てきます。Because節の内部にWhen節も入り込んでいるのでちょっと構造が複雑ですが、主節が「That would have been my guess」で、because以下は、カンマもまたいで全て従属節の部分です。

FYE: One thing I have to ask you, I could guess the answer, but again I would be stereotyping. Did you smoke cigarettes?
LENFANT: I did at one time.
FYE: That would have been my guess because when you were growing up in France, I would think cigarette smoking was quite prevalent.
LENFANT: Yes, I smoked until 1962.
FYE: Why did you stop?
LENFANT: Because I could not afford it anymore!
(引用元:Dr. Claude Lenfant Oral History Transcript Conducted by: Dr. W. Bruce Fye May 16, 2000 history.nih.gov)

 

 

参考サイト

  1. Why can’t a sentence begin with “because”? (quora.com)
  2. Can You Start a Sentence with “Because”? (quickanddirtytips.com)
  3. Starting a Sentence With Because (Posted on July 10, 2014 by Corrine Pratt, writing.msu.edu)
  4. Because, because of and cos, cos of (dictionary.cambridge.org)
  5. Learn English Grammar: The Adverb Clause

トランプ米大統領が英エリザベス女王と面会するもマナー知らずで非難ごうごう

訪英中のトランプ米大統領が、エリザベス女王と面会して閲兵式に臨んだ際、女王の前を歩いたり突然立ち止まったりする動きを見せたことに対し、英市民らがネット上で批判の声を上げた。(英エリザベス女王の「前を歩いた」、トランプ米大統領に批判の声 CNN.co.jp 2018.07.15 Sun posted at 12:08 JST)

トランプ米大統領が面会中にエリザベス女王の前を行き進路を妨害したことに、SNS上で批判の声が多く上がっている。動画はYouTubeの「The Royal Family Channel」チャンネルに13日、投稿された。(トランプ氏に外交儀礼違反で批判 エリザベス女王との面会でトランプ氏に外交儀礼違反で批判 エリザベス女王との面会で【動画】Sputnik日本 2018年07月15日 18:00(アップデート 2018年07月15日 19:38)

英国王室の元執事グラント・ハロルド氏がITVニュースに語ったところによれば、こういうときは、あらゆる場面で女王にリードしてもらうというのが王室のしきたりの中での最重要ルールなのだそうです。エリザベス女王の前を歩いたり、立ち止まって女王の進路を塞いで妨害したりした動きは、常識的にありえないのでしょう。そうでなくても、上着のボタンを留めもせずに、前が開いた状態でブラブラと歩いているの様子はまったく場違いな印象を与えています。

Trump Walks In Front Of The Queen

In a viral clip, the monarch appears to make a hand gesture as they turn the corner. She then attempts to pass behind the president, who stops walking and completely eclipses Queen Elizabeth from view for a moment. She returns to his right side and continues their walk.

Grant Harrold, a former butler for the royal family, told ITV News that letting the Queen lead in every scenario is a top rule in royal protocol. (President Trump Awkwardly Blocked Queen Elizabeth — and Twitter Has Some Thoughts People STEPHANIE PETIT
July 15, 2018 01:38 PM)

参考
President Trump meets Britain’s queen(11:05)

 

目的語に動名詞しかとれない動詞(メガフェップス MEGAFEPS)、不定詞しかとれない動詞、両方とれる動詞の覚え方

目的語として動名詞をとる動詞と、不定詞をとる動詞、どちらもとれる動詞があります。中学校の英語で出てくる動詞の範囲であれば、動名詞をとる動詞をMEGAFEPS(mind, escape, give up, avoid, finish, enjoy, practice, stop)と語呂合わせ的に暗記することも巷では一般的なようです。しかし、覚えるべき動詞の数は中学以降飛躍的に増えることを考えると、メガフェップスと暗記していても大学受験に対処できませんし、その後も困り続けます。何か良い区別の方法はないものでしょうか?実は、目的語として動名詞をとるか不定詞をとるかは、その動詞の意味で決まるようです。「未来に冠するもの」はTo-不定詞、「過去に関するもの」は動名詞という区別です。また、「過去に関するもの」はネガティブな意味合いを含むことが多いようです。

この原則が適用できるか、試してみましょう。「彼はそんなことをした覚えはないといった。」をdenyを使っていうときに、動名詞でしょうかそれともTo-不定詞でしょうか?上の原則を適用すれば、動名詞だということがわかります。正解は、

He denied having done any such thing.

あるいは

He denied having done such a thing.

となるでしょう。

 

参考

  1. メガフェップス丸暗記は卒業!ややこしい【不定詞 (to do) vs. 動名詞 (~ing)】もイメージの力でスッキリ! (ひろの輪 DMM英会話Blog 2017 05.22)
  2. BBC English Masterclass: Gerund or infinitive?

『葉っぱのフレディー』で学ぶ文法・構文の重要事項のまとめ

文の種類

英語の語順と基本的な文型

主語SubjectiveをS、動詞VerbをV、補語ComplementをC、目的語ObjectiveをOと略記します。

S+V

【例文】Spring had passed.

【例文】One day a very strange thing happened.
【解説】One dayは、「ある日」という意味の副詞。

S+V+C

【例文】Each of us is different.

【解説】主語(名詞)+動詞(Be動詞)+補語(形容詞)の形になっています。
【例文】Freddie, the leaf, had grown large.
【解説】largeは形容詞で、補語です。主語+grow(動詞)+補語 で、「主語」が「補語」の状態に成長するという意味になります。(参照:英ナビ

【例文】Alfred had turned a deep yellow.

【和訳】アルフレッドは深い黄色になった。

【解説】ここでのturnは自動詞で、補語を伴って、「~になる」という意味。同様の用法の例として、The maple leaves turned red.(カエデの葉が紅葉した。)この文に続く文ではturnの変わりにbecomeという動詞が同じ意味を表す目的で使われているので、turn=becomeと考えて間違いないでしょう。

【例文】Ben had become a bright orange.

 

S+V+O

【例文】Soon he discovered that no two leaves were alike, even though they were on the same tree.
【解説】接続詞thatが名詞節をつくっており、この名詞節全体が「目的語」になっています。

 

S+V+O+O

S+V+O+C

【例文】Freddie found himself losing his color, becoming brittle.
【解説】動名詞が補語になっています。losingという動名詞はhis colorという目的語をとっています。becomingという動名詞はbrittle(もろい、こわれやすい)という形容詞を補語としてとっています。このように全体でみたときにはSVOCですが、さらにCが動名詞なので内部でVO,VCのような構造をとっているといえます。

【例文】He had never felt it so cold.
【解説】主語がhe、動詞がfeel、目的語がit、補語がcoldです。OCの部分it so coldは、文に展開すると、It is so cold.となります。このitは天気などを現すときに使う形式的な主語であり、代名詞のように何かを指しているわけではありません。

【例文】Freddie and his friends had made their tree a rainbow.

平叙文

肯定文

【例文】Everything dies. 【和訳】全てのものは死ぬ。

否定文

be動詞の否定形

【例文】Yet, you were not afraid when Summer became Fall.

【和訳】だけど、君は夏が秋になったときには怖くなかったよね。(ダニエルがフレディーに死について話して聞かせる場面)

【解説】中学で学ぶ知識ですがbe動詞を用いた文の否定形の作り方は、「be動詞の後ろにnotをつける」のが基本です。

一般動詞の否定形

be動詞以外の動詞、すなわち一般動詞を用いた文で否定文を作るときには、助動詞doを使って、「do not+ 一般動詞」 の形にします。

【例文】He did not know that Spring would follow Winter and that the snow would melt into water.

助動詞が用いられていた文の否定形

助動詞がある場合には助動詞の直後にnotが置いて否定文をつくります。

【例文】“Will we return in the Spring?” “We may not, but Life will.”

【和訳】「春には戻って来るの?」「僕らは戻らないかもしれないけど、いのちは戻ってくる。」

【解説】肯定文 We will return. →否定文 We will not return. 肯定文 We may return. We may not return.

部分否定

二重否定

否定的な意味を与える副詞

hardly

【例文】They sat so quietly on the cool grass and hardly ever moved.

【例文】There was hardly a green leaf left.

疑問文

命令文

感嘆文

【例文】How strong and firm it was! 【解説】itはフレディーがいた木のこと。最後に落ちていく最中に木全体を見ることができて、そのときにフレディーが感じた内容。

動詞と文型

動詞と時制

現在形

現在進行形

【例文】What’s happening? 【和訳】何が起きているの?

過去形

【例文】His mid section was wide and strong, and his five extensions were firm and pointed.

過去進行形

未来系

現在完了形

現在完了進行形

過去完了形

過去完了は、現在完了を先に習得しておけば、非常に簡単です。全体の時間が現在から過去にシフトしただけです。つまり、現在完了のときの、「今」という基準に相当するものが、話者の視点の「過去」のある時点になっており、そこを基準にして物事を考えるわけです。現在完了の用法としては、「継続」、「経験」、「完了」、「結果」の4つがありましたが、過去完了にはこれらに加えてもうひとつ、「過去の過去」があります。これは、過去のある時点からみた過去を、過去完了形で表すというものです。葉っぱのフレディーの物語は、いきなり過去完了の文から始まるので、過去完了を学ぶのには最適な題材です。早速みてみましょう。予め時制に注意しておくと、冒頭の5文の時制は、1.過去完了形(過去の過去) 2.過去完了形(過去の過去) 3.過去完了形(完了) 4.過去形 5.過去完了形(過去の過去)となっています。物語の語り手は、葉っぱのフレディーの物語を、過去の話としてしているわけです。

【例文】Spring had passed. So had Summer. Freddie, the leaf, had grown large. His mid section was wide and strong, and his five extensions were firm and pointed. He had first appeared in Spring as a small sprout on a rather large branch near the top of a tall tree.

過去完了形:継続

過去完了形:経験

過去完了形:完了

【例文】Freddie, the leaf, had grown large. 【和訳】葉っぱのフレディーは大きく成長していた。【解説】物語の語り手が語っている、「過去のある時点」(それは次の文で過去形が登場するので、その時点ということ)までに完了したということ。

過去完了形:結果

過去完了形:過去の過去

【例文】He had first appeared in Spring as a small sprout on a rather large branch near the top of a tall tree.
【解説】物語は夏が過ぎたところから始まっているので、その時点(すでに過去)からみて、さらに過去なので「過去の過去」を示すために過去完了が用いられている。

 

過去完了進行形

未来完了系

助動詞

should

否定形のときのnotの位置

【例文】Why should we not have different colors?

受動態

【例文】Freddie was surrounded by hundreds of other leaves just like himself, or so it seemed.

 

不定詞

不定詞の名詞的用法

不定詞の形容詞的用法

不定詞の副詞的用法

 

 

動名詞

 

分詞

分詞構文

 

比較

原級

比較級

【例文】In this new position he was more comfortable than he had ever been.

【解説】このthanは接続詞としての働きを持ち、than以下の部分を「節」にまとめて、比較の対象となる「副詞節」をつくっています。節の中身は完全な「文」があるはずなので、He had been comfortable.という「文」を想定して、comfortableが節の中では省略されたと考えれば理解しやすいでしょう。

最上級

 

関係詞

関係代名詞

関係副詞

関係形容詞

 

仮定法(と直説法)

as if の中で用いられる仮定法

「まるで~であるか(あったか)のように」という意味を表すときにas if を用いた節を使うことがあります。節の中の文は、非現実なことであれば仮定法を用いることになりますが、現実に生じていることであれば、直説法が使われます。『総合英語フォレスト』から例文を拝借して説明しますと、You talk as if you are angry.(あなたは怒っているみたいな口調で話すね。)は、話者が実際に相手が怒っていると考えている場合です。You talk as if you were angry.(あなたはまるで怒っているかのような口調で話すね。)といえば、話者は相手が本当に怒っているとは考えていないということです。『葉っぱのフレディー』の中でも一箇所、as ifを用いた文が出てきますが、これは仮定法でしょうか?それとも直説法でしょうか?

【例文】The same breezes that, in the past, had made them dance began to push and pull at their stems, almost as if they were angry.

【解説】この文は主節の動詞beginは、過去形beganです。

疑問詞

 

話法

直接話法

【例文】He thought, “It must be their time.”

間接話法

修辞法

強調

倒置

挿入

省略

同格

【例文】The Fall of Freddie the Leaf 【解説】2つの名詞、Freddie およびthe Leafが並べられていますが、これらは同格の関係になっています。

品詞

名詞

冠詞

代名詞

形容詞

形容詞は、a white dog や The dog is white. のwhiteのように、名詞(今の例では、dog)の性質や状態を説明する語句のことです。

形容詞・形容語句の位置

名詞の後ろに置かれる形容詞・形容語句

【例文】Alfred was the leaf next to him. Ben was the leaf on his right side, and Clare was the lovely leaf overhead.
【解説】「彼の隣の」という形容詞句。「彼の右隣の」という形容詞句、「頭上の」という形容詞は、いづれも名詞に後置されています。ちなみにlovely(愛らしい)は前置された形容詞。

副詞

副詞のso

soは副詞と接続詞の2つの働きがありえますが、副詞として用いられるsoを見ておきましょう。意味は偶然にも日本語の「そう」と同じなので簡単ですね。

【例文】Spring had passed. So had Summer. 【和訳】春が過ぎた。夏も過ぎた。

【例文】Freddie was surrounded by hundreds of other leaves just like himself, or so it seemed.【和訳】フレディーは自分と同じ、もしくはそう見える何百もの他の葉っぱに囲まれていた。

 

前置詞

接続詞

等位接続詞

従属接続詞

従属接続詞のthat

他動詞の目的語としてthat節をとれる動詞かどうかという観点で動詞を整理しておくことも重要です。言う、知覚する、わかるという意味あいの動詞がthat節をとることができることが多いようです。appear, discover, explain, know, notice, see, tellがthat節とともに使われている例文を見ておきましょう。

【例文】It appeared to Freddie that Daniel was also the wisest among them.

【例文】Soon he discovered that no two leaves were alike, even though they were on the same tree.
【解説】接続詞のthatは名詞節をつくっており、この名詞節がdiscoverの目的語(O)になっています。S+V+Oの形です。

【例文】It was Daniel who explained that they were growing in a public park.

【例文】He was sure that it would live for a long time and he knew that he had been part of its life and made him proud.

【例文】Freddie noticed that the other leaves continued to fall.

【例文】He saw that some of the leaves lashed back at the wind before they fell, others simply let go and dropped quietly.

【例文】It was Daniel who told them that they were part of a tree.

 

参考

  1. 総合英語フォレスト 第6版 石黒昭博 監修 桐原書店
  2. The Fall of Freddie the Leaf

ファスナーとジッパーとチャックは同じ?英語で何という?

「ズボンのチャックが開いてるよ。」

「後ろのファスナーを上げてもらえる?」

「ジッパー付きのポケットだから安心。」

などと、同じアレのことを、人によってはチャックといったり、ファスナーと呼んだり、ジッパーといったりしますよね。本家本元のYKKさんの説明によれば、

  • 1891年に米国ホイットコム・ジャドソン氏が、靴ヒモを結ぶ不便さを解決しようと考えたものがファスナーの起源
  • 1921年に米国のメーカーが、閉める時の「シューッ」という擬音の「Zip」からファスナーを「ジッパー」と命名し、その呼び名も浸透
  • 1927年に尾道で「巾着(きんちゃく)」からもじって、ファスナーを「チャック印」として販売したところ評判になり、「チャック」という名前が定着 (ykk.co.jp)

3つは同じものだそうです。ただしチャックだけは、カタカナですが、英語ではなく日本語です。チャックのことは、英語でzipperと言います。zipというのは弾丸が飛ぶシュッという擬音語だったり、素早く進むことを意味する英語です。ファスナーをさっ(zip)と閉める(fasten)ことができるから「ジッパー」(zipper)なんですね。ところで、fastener は、締め具(2つのものを締め付けて固定するため)という意味で使われて、具体的にいうとナットとボルトを指したりします。正確にいうと、ナットとボルトは、締め具(fastener)の一種で、他にもいろいろな形状の部品がありえます。日本語でいうファスナーは、zipできるfastener、”zip fastener”と呼ばれるようです。zip fastenerだと長いので、zipperのほうが一般的なのでしょう。

ウィキペディアには、

A bolt is a form of threaded fastener with an external male thread. Bolts are closely related to, and often confused with, screws.

と説明があります。「ボルト」とは「ネジ溝を切ったファスナー」であると書いていますから、単独でfastenerと英語で言った場合には日本語でいうファスナーの意味にはならないようです。threadといえば、一般に「糸」のことですが、工具の世界では「ネジの溝」のことを指すようです。動詞としてつかえば、「ネジ溝を切る」という意味。

参考

  1. Why Zippers Have YKK on Them and What Completely Different Colour Carrots Were Before the 1700s 

エーリッヒ・フロム『愛するということ』(The Art of Loving)で学ぶ高校英語文法・構文の重要事項のまとめ

The Art of Lovingは古今東西を問わず読まれているベストセラーであり、人間が生きる目的が何なのかを説いています。高校生にとっては若干、チャレンジングだとは思いますが、どうせ英語の勉強をするのなら中身の濃い題材に取り組んでみるのも悪くないと思います。以下に、英文法速習のためのまとめを作ってみます。(適宜付け足す予定)。

エーリッヒ・フロム『愛するということ』(The Art of Loving)のオーディオブック

Erich Fromm – The Art of Love (1989)

 

エーリッヒ・フロム『愛するということ』(The Art of Loving)の原文(英文のフルテキスト)

https://archive.org/stream/TheArtOfLoving/43799393-The-Art-of-Loving-Erich-Fromm_djvu.txt

文の種類

英語の語順と基本的な文型

S+V

S+V+C

【例文】Care, responsibility, respect and knowledge are mutually interdependent. 気遣うこと、責任、尊敬、知識、これらは互いに関係しあっている。

S+V+O
S+V+O+O
S+V+O+C

肯定文

否定文

否定的な意味を持つ副詞

hardly

【例文】Honey symbolizes the sweetness of life, the love for it and the happiness in being alive. Most mothers are capable of giving “milk,” but only a minority of giving “honey” too. In order to be able to give honey, a mother must not only be a “good mother,” but a happy person — and this aim is not achieved by many. The effect on the child can hardly be exaggerated. Mother’s love for life is as infectious as her anxiety is. 強調されすぎることはない

 

疑問文

疑問詞を用いた疑問文

【例文】What is giving? 【和訳】与えるということはどういうことか?
【例文】What is the outcome?【和訳】結果は何ですか?


命令文

命令文は、主語を置かずに、いきなり動詞の原形から文を始めます。

否定の命令文

否定の命令文をつくるときには、Do not + 動詞の原形、または、Never + 動詞の原形の形をとります。

【例文】Never put off till tomorrow the fun you can have today. 【和訳】今日楽しめることを、決して明日に延ばすな。

動詞と文型

動詞と時制

現在形

現在進行形

過去形

過去進行形

未来系

現在完了形

下現在完了形が表す意味を、便宜上、継続、経験、結果、完了の4つの意味に分類して理解することにしますが、この分類はあくまでも理解を助けるためであって、どっちかに分類するのが難しいこともありますので、あまりこだわる必要はありません。しっかりと理解したいポイントは、過去のある時点で起きたことが現在にまで影響を及ぼした状態になっているということです。

現在完了形:継続

【例文】Freud has been criticized for his overevaluation of sex.

現在完了形:経験

 

現在完了形:結果

 

現在完了形:完了

【例文】In "love" one has found, at last, a haven from aloneness.
【和訳】「愛」の中に、人は、ようやく、一人ぼっちの状態から逃れる場所を見つけたのです。
【解説】日本語に訳すと、過去なのか現在完了なのかがわかりにくくなりますが、意味で考えれば、孤独からの避難所を見つけたのは過去の時点に起きたことで、その状態が今でも続いているので、現在完了を用いるわけです。

現在完了進行形

過去完了系

過去完了進行形

未来完了系

助動詞

 

受動態

 

不定詞

不定詞の名詞的用法

【例文】The child, while now living outside of the womb, is still completely dependent on mother. But daily he becomes more independent : he learns to walk, to talk, to explore the world on his own; the relationship to 
mother loses some of its vital significance, and instead the relationship to father becomes more and more important.

【例文】To love somebody is not just a strong feeling — it is a decision, it is a judgment, it is a promise. 誰かを愛するということは、単なる強い感情というものではない。それは決心であり、判断であり、約束なのだ。

不定詞の形容詞的用法

不定詞の副詞的用法

 

 

動名詞

 

分詞

分詞構文

分詞構文の主語のおき方
【例文】In essence, all human beings are identical. We are all part of One; we are One. This being so, it should not make any difference whom we love. 意味は、「そういうわけなので、」くらいでしょうか。
【例文】The God of Abraham can be loved, or feared, as a father, sometimes his forgiveness, sometimes his anger being the dominant aspect.
エイブラハムの神は、父として愛されまたは恐れられます。時として彼の慈悲が、時として彼の怒りが支配的な様相を帯びることによって。
この文ではhis forgivenessとhis angerは分詞構文の主語になっています。

分詞構文の慣用的な表現
【例文】Granted that love for oneself and for others in principle is conjunctive, how do we explain selfishness, which obviously excludes any genuine concern for others? 
【和訳】自分自身を愛することと他人を愛することがつながっているのだとしたら、身勝手さというものをどのように説明すればいいのだろうか?身勝手さは明らかに心から他人を気遣う気持ちを含まないのだが。
【解説】上の分詞構文は、かりに通常の文にするとすれば、If it was granted that ... と考えればよいでしょう。grant の意味は、ここでは、「仮に~だと認める」ということです。
もし通常の分詞構文の形に書くとすれば、It being granted that ... あるいは、It being taken granted that ... になります。それをさらに省略した形と理解すればよいでしょう。

比較

原級

比較級

the more …, the more …

【例文】The more I know what God is not, the more knowledge I have of God.

【例文】But the more the human race emerges from these primary bonds, the more it separates itself from the natural world, the more intense becomes the need to find new ways of escaping separateness.

最上級

関係詞

関係代名詞

関係代名詞のwhich

関係代名詞のwhich に前置詞などの語句がくっつく例

【例文】If the social structure is one of submission to authority — overt authority or the anonymous authority of the market and public opinion, 
his concept of God must be infantile and far from the mature concept, the seeds of which are to be found in the history of monotheistic religion. 
【解説】whichが単独で関係代名詞として使われる文には慣れている人でも、of whichとなった途端に苦手意識が湧いてしまう人もいるかもしれません。ましてや、この例文はさらに名詞までくっついて、
the seeds of whichとなっています。しかし、おそるるに足りません。関係代名詞を理解する基本原則、すなわち、もともとあった2つの文から出発して、それを関係代名詞を用いてひとつの文にする、
というやり方で理解する限り、全てが統一的に説明できてしまうからです。例文の後半部分だけに絞って、まず2つの文に分けて考えます。
文1: His concept of God must be infantile and far from the mature concept.
文2: The seeds of the mature concept are to be found in the history of monotheistic religion. 
次に、文1と文2で同じものを指している名詞を探すとthe mature conceptなので、第2文のほうはそれを関係代名詞whichに変えて、2つの文をドッキングさせるだけです。
His concept of God must be infantile and far from the mature concept, the seeds of which are to be found in the history of monotheistic religion.

 

その他の表現

that which = what

whatと同じ意味になる、that whichが比較的古い英文では見受けられます。現代的な表現にするなら、関係詞whatで置き換えればよいでしょう。

【例文】God becomes to him a symbol in which man, at an earlier stage of his evolution, 
has expressed the totality of that which man is striving for, the realm of the spiritual world, of love, truth and justice.

関係副詞

関係副詞としてのwhere

【例文】In contrast to brotherly love and erotic love which are love between equals, the relationship of mother and child is by its very nature one of inequality,

where one needs all the help, and the other gives it.

【解説】この文で、whereは関係副詞であり、その先行詞はrelationshipです。関係副詞を苦手意識を抱いている人がいるかもしれませんが、考えかたは関係代名詞と同じで、

2つの文が最初にあったとして、共通する部分を関係詞で置き換えれば、関係副詞を用いた文が出来上がります。この例を用いて説明すると、まず2つの文を考えます。

The relationship of mother and child is inequality. 母と子との関係は一方的である。

In the relationship of mother and child, one needs all the help, and the other gives it. 母と子の関係において、一方(子)は助けが全部必要で、他方(母)はそれを与える。

二つめの文の下線部は1つめの文と一致しているので、副詞句をつくる前置詞Inも含めて、関係副詞whereで置き換えることができて、2文を合わせると、

The relationship of mother and child is inequality, where one needs all the help, and the other gives it. となるわけです。

関係形容詞

 

仮定法

仮定法過去

【例文】Whosoever saves a single life is as if he had saved the whole world;
whosoever destroys a single life is as if he had destroyed the whole world.

【例文】If it is there, it is like a blessing; if it is not there, 
it is as if all beauty had gone out of life — and there is nothing I can do to create it. 

【例文】Freud holds that the selfish person is narcissistic, 
as if he had withdrawn his love from others and turned it toward his own person.

【例文】The beginning of the practice of concentration will be difficult; it will appear as if one could never achieve the aim.

仮定法過去のbe動詞としてwereが使われること

仮定法過去では条件節(if節)の中のBe動詞は、主語がIであってもHeやSheであってもwasではなく、wereが使われます。ただし、口語ではwasが使われることもあります。

【例文】To love God, if he were going to use this word, would mean, then, to long for the attainment of the full capacity to love, for the realization of that which "God" stands for in oneself. 
【例文】Love is an act of faith, and whoever is of little faith is also of little love. Can one say more about the practice of faith? Someone else might; if I were a poet or a preacher, I might try. But since I am not either of these, I cannot even try to say more about the practice of faith, but am sure that anyone who is really concerned can learn to have faith as a child learns to walk. 

【例文】To respect a person is not possible without knowing him; If care and responsibility would be blind if they were not guided by knowledge. Knowledge would be empty if it were not motivated by concern. 

【例文】Responsibility could easily deteriorate into domination and possessiveness, were it not for a third component of love, respect.

as if 節の中が仮定法ではなく、通常の直説法の例

as ifときたら必ず仮定法になるわけではありません。

【例文】It seems, though, as if the proportion between masters and dilettantes is more heavily weighted in favor of the dilettantes 
in the art of loving than is the case with other arts.

 

疑問詞

否定

部分否定

二重否定

 

話法

直接話法

間接話法

修辞法

強調

倒置

【例文】Mother's love is bliss, is peace, it need not be acquired, it need not be deserved. But there is a negative side, too, to the unconditional quality of mother's love. Not only does it not need to 
be deserved — it also cannot be acquired, produced, controlled.

【例文】Closely related to the development of the capacity of love is the development of the object of love. これは倒置で、C+S+Vの形になっている。Cが長いこと、および強調したいというのが倒置される理由。

挿入

【例文】What Freud, paradoxically enough, ignores, is the psycho-biological aspect of sexuality, the masculine-feminine polarity, and the desire to bridge this polarity by union.

省略

同格

【例文】In the nature of fatherly love lies the fact that obedience becomes the main virtue, that disobedience is the main sin — and its punishment the withdrawal of fatherly love. 
【解説】この文では、the factと、接続詞 thatがつくる名詞節とが同格の関係になっている。

品詞

名詞

冠詞

代名詞

Itの用法

形式主語のIt

【例文】It is the attitude which instills in the child a love for living, which gives him the feeling: it is good to be alive, it is good to be a little boy or girl, it is good to be on this earth! 生きていること、男の子や女の子でいること、地球上に存在すること、というto不定詞の名詞的用法と、形式主語となっているITに注意しましょう。 文の冒頭のItは、強調構文(It is ~ that/which …)の構成要素のItです。

 

強調構文のIt

【例文】The mother must not only tolerate, she must wish and support the child's separation. It is only at this stage that motherly love becomes such a difficult task, that it requires unselfishness, the ability to give everything and to want nothing but the happiness of the loved one. It is also at this stage that many mothers fail in their task of motherly love.

強調構文かそれとも形式主語のItからなる構文かを見分けるのは簡単で、強調構文であれば、It is … that を取り払ったときに、完全な文が残ります。上の例文でためしに取り払って語順を戻してみると

Motherly love becomes such a difficult task only at this stage.

It requires unselfishness, the ability to give everything and to want nothing but the happiness of the loved one only at this stage.

Many mothers fail in their task of motherly love also at this stage.

となります。

形容詞

副詞

 

前置詞

from

覚えておきたい動詞との組み合わせ

prevent ~ from -ing  ~がーするのを妨げる
【例文】In the ideal case, mother's love does not try to prevent the child from growing up, does not try to put a premium on helplessness.
【例文】Altogether, the effect of the "unselfish" mother is not too different from that of the selfish one; indeed, it is often worse, 
because the mother's unselfishness prevents the children from criticizing her.
【例文】Fear of or hatred for the other sex are at the bottom of those difficulties which prevent a person from giving himself completely, 
from acting spontaneously, from trusting the sexual partner in the immediacy and directness of physical closeness.

接続詞

等位接続詞

等位接続詞というのは、結ばれる2つのもの(文、節、句、単語)が対等なものです。例えば、2つの文をANDで結ぶ場合、このANDは等位接続詞と呼ばれます。oranges and apples のように2つの単語を対等な関係でつないだ場合も同様です。

等位接続詞 and

【例文】He has little connection with the child in the first years of its life, and his importance for the child in this early period cannot be compared with that of mother.

等位接続詞 but

【例文】Love is not the result of adequate sexual satisfaction, but sexual happiness— even the knowledge of the so-called sexual technique — is the result of love.
【和訳】愛は性的に十分満足した結果として生じるのではない。性的な幸福のほうが、いわゆるセックスのテクニックの知識でさえ、愛の結果として生じるのである。

従属接続詞

if

条件を表す副詞節を導くIf

【例文】If a person loves only one other person and is indifferent to the rest of his fellow men, his love is not love but a symbiotic attachment, or an enlarged egotism.

【例文】If I perceive in another person mainly the surface, I perceive mainly the differences, that which separates us.


名詞節をつくる、従属接続詞that

【例文】But while the data of psychoanalytic therapy point to the fallacy of the idea that knowledge of the correct sexual technique leads to sexual happiness and love, 
the underlying assumption that love is the concomitant of mutual sexual satisfaction was largely influenced by the theories of Freud. 
【解説】ここでは、ideaとその直後のthat節(名詞節)とが同格の関係にあり、assumptionとその直後のthat節(名詞節)もやはり同格の関係にあります。
文が長いので、骨格部分だけを抜き出して訳を与えておきます。
But while the data point to the fallacy, the underlying assumption was largely influenced by the theories of Freud.
しかし、それらのデータからは誤った考えが導びかれてしまうが、そこでの前提はフロイトの理論から大きな影響を受けているのである。


接続詞のas

asは前置詞としても使われますし、接続詞としても使われて、意味も多様なので、頻出する使い方を整理しておくことが大切です。

「譲歩」を表す接続詞のas

【例文】Shoes, useful and needed as they may be, have no economic value (exchange value) if there is no demand for them on the market.

【和訳】靴は、役に立つだろうし必要でもあろうが、もしも市場に靴の需要がなければ、経済的な価値(交換する価値)はない。

【解説】形容詞が前に出る倒置の形で使われています。

 

参考

  1. 総合英語フォレスト 第6版 石黒昭博 監修 桐原書店

レオ・ブスカーリア(Leo Buscaglia)さんの「Born for Love」ツアー講演会動画(57:43)

葉っぱののフレディー(原題:The Fall of Freddie the Leaf)の著者、レオ・ブスカーリア(Leo Buscaglia)さんの講演の模様です。葉っぱのフレディからは想像がつかないくらいに、熱く、激しい人です。

Leo Buscaglia – Born for Love

 

参考ウェブサイト

  1. Leo Buscaglia: Born For Love KVIE PBS Preview 4:56

現在完了形の構文、意味、注意事項、併用できる・できない時間・時刻を表す副詞

日本語にはない英語の「完了形」は、日本人が英語を学ぶ上でひとつのハードルになっていると思います。しかし、完了形があらわす概念をつかめれば、それほど難しいものではありません。YOUTUBE動画に優れた教材があったので、これを見ながら現在完了形(Present Perfect Tense)を学びましょう。

English grammar in use: Using Present Perfect Tense

完了形の作り方 構文

現在完了形の肯定文(affirmative sentence) 主語+have + 過去分詞 (past participle)

現在完了形の否定文(negative sentence) 主語+have + not + 過去分詞

現在完了形の疑問文 (question) Have + 主語+過去分詞

 

現在完了形はどういうときに使うのか、および使い方の注意点

おおざっぱな理解としては、過去のある時点から現在までのことを表現するときに使います。

現在完了形の用法(1)経験

ある動作や行為が過去の(明確に示されない)ある時点で起きたときに使います。

例文: 「俺、その映画、前に観たよ。」 I have seen that film before.

過去のある時点を明確にしめさないというところが重要です。用法上の注意として、過去のある時点を明確に示す言葉と一緒には用いられません。

例文:スペインに行ったことがある。I have been in Spain. (注意:何年に行った、と時期を明示する場合には現在完了形は用いません)

現在完了形の用法(2)継続

過去に起きたことがらが現在まで継続しているときに現在完了形を使います。過去の起点となる時期を表す語句を合わせて用いることができます。

例文:子供のときからここに住んでいるよ。I have lived here since I was a child.

例文:おとといからずっと具合が悪いんだ。I have been ill since the day before yesterday.

現在完了形の用法(3)結果

過去に起きたことや過去にした行為の影響が現在にまで及んでいることを示すときに、現在完了形を使います。言外に、なんらかの現在のことを表現しているニュアンスが入るところがミソです。

例文:財布をなくしてしまった(ので、今お金がない!)I have lost my wallet.

現在完了形の用法(4)完了

例文:新車買ったんだ! I have just bought a new car!

現在完了を使うときの注意点:一緒に使えない「時をあらわす副詞」

過去のある時点を明確に示す言葉と一緒には用いられません。

例文:スペインに行ったことがある。I have been in Spain. (注意:何年に行った、と時期を明示したい場合には、現在完了形は使えないので過去形で表します。 I visited Spain in 2002.)

現在完了形でいっしょに使えない語句の例:

  • in 2017
  • Yesterday
  • One year ago
  • Last week
  • At that moment
  • That day
  • One day

これらをひとつずつ丸暗記する必要はまったくありませんん。どれも、「過去のある特定の時点を表す言葉だから、現在完了と一緒には使わない」と理解しておいて、必要に応じて、その都度正しい判断をしましょう。

現在完了を使うときの注意点:「時をあらわす副詞」が一緒に使える場合

時をあらわす語句であっても、まだ現時点でその時間が終わっていないものは、現在完了形とともに用いることができます。

例文:マイクを今日見かけた? Have you seen Mike today? (注意:今日という日はまだ終わっていないので、現在完了形といっしょに使える)

例文:今週あたらしい車を買ったんだ。We have bought a new car this week. (注意:話しているのは今週で、買ったのも今週で、まだ今週は終わっていないので、現在完了形とともに使える)。

現在完了形の使いかた:特定の時刻・時期をあらわさない、頻度や時間を表す語句は、一緒に使える

現在完了と一緒につかってOKの、頻度を表す語句。

  • Ever
  • Never
  • Once
  • Many times
  • Several times
  • Before
  • So far
  • Already
  • Yet

例文を紹介しておきます。

What Is the scariest story you have ever heard? (nytimes.com) 今まで聞いたなかで一番怖かった話って何ですか?

I have never been abroad. (alc.co.jp)

葉っぱのフレディー The Fall of Freddie the Leaf 英語原文全文和訳および解説

邦訳に対する批判に関して

葉っぱのフレディーは日本でも大ベストセラーになっていますが、日本語版の訳(みらいなな氏の翻訳)は意訳とは呼べないレベルの改変があると指摘するウェブサイトがありました(今探しても見つかりませんでした)。そこでの指摘を読むと確かにそのように自分も思いました。誤訳なのか意図的な改変なのかはわかりませんが、かなり印象が変わってしまっていると思います。そのため、邦訳を読んで「葉っぱのフレディー」に感動するのは、ちょっと違うと思って原文を改めて読んでみることにしました。日本語の葉っぱのフレディーとは異なり、原文はもっと「そのまま」です。死をまっすぐ受け止めているように自分には感じられました。邦訳と原書の違いは、死生観にかかわる最も核心の部分なので、是非、原書を読んでいただきたいと思います。

死について

フレディーの核心を突いた質問に対して、ダニエルはストレートに答えています。

フレディー:「もしどうせ死ぬだけなんだとしたら、なぜ自分たちはここにいたの?

ダニエル:「太陽とか月とかを楽しむためだよ。それに、みなで楽しい時間を一緒に過ごしたり、老人や子供のために日陰をつくってあげて役に立ったり、秋の色の変化やいろいろな季節を経験したり。それで十分だと思わないか?

死ぬときに後悔するとしたら、やるべきことをやらなかったことをでしょう。

 

葉っぱのフレディーについて

「葉っぱのフレディー」は日本語版もベストセラーで、中学校の英語の教科書にも取り上げられているほか、ミュージカルにもなるなど、おそらく聞いたことがない日本人はいないんじゃないというくらいに有名です。しかし中学英語で紹介される葉っぱのフレディーの英文は、中学生向けに易しく書き換えられており、原文ならではの味わいの深さがどれくらい保たれているのかが疑問です。また、日本語で葉っぱのフレディーを読んだ場合には、著者が一番伝えたかったメッセージがストレートに伝わっていない可能性があります。英語のレベルとしては高校生ならば完全に読破できる程度の難易度だと思いますので、ここで高校生に解説するつもりで日本語訳をつけて、適宜解説をしていきたいと思います。

タイトル

The Fall of Freddie the Leaf: A Story of Life for All Ages, by Leo Buscalgia 

葉っぱのフレディの最期:あらゆる年代の人たちのための「いのち」の物語、レオ・ブスカルギア著

このタイトルは日本語にしにくいです。The Fallは文字通り、フレディーという名前の葉っぱが秋になって落葉してしまうこと、つまり「落下」なわけですが、それだとあまり文学的に響きません。邦訳のタイトルとしては、Fallを訳さずに「葉っぱのフレディー」としたのは正解なのでしょう。

 

本文および日本語訳と解説

短いストーリーですが、場面ごとに勝手に日本語でタイトルをつけることにします。これは単にこのブログ記事が読みやすくなるようにという気持ちからです。以下に、私の試訳を示します(適宜変更する可能性あり)。

葉っぱのフレディーと愉快な仲間たち

Spring had passed. So had Summer. Freddie, the leaf, had grown large. His mid section was wide and strong, and his five extensions were firm and pointed. He had first appeared in Spring as a small sprout on a rather large branch near the top of a tall tree.

春はすでに過ぎました。夏も過ぎました。葉っぱのフレディは大きく成長していました。葉っぱの真ん中の部分は広く強くなっいて。五方向へ突き出した部分はがっしりと尖っっていました。彼が最初に現れたのは春の季節で、背の高い木のてっぺん近くのわりと大きな枝の小さな芽として生まれたのでした。

【解説】So had Summer. のSo は前の文を受けており、夏も過ぎた(つまり季節は秋になった) という意味になります。春が過ぎて、夏が来た というわけではないことに注意。

 

Freddie was surrounded by hundreds of other leaves just like himself, or so it seemed. Soon he discovered that no two leaves were alike, even though they were on the same tree. Alfred was the leaf next to him. Ben was the leaf on his right side, and Clare was the lovely leaf overhead. They had all grown up together. They had learned to dance in the Spring breezes, bask lazily in the Summer sun and wash off in the cooling rains.

フレディの周りには何百ものほかの葉っぱがあって、どれも自分と同じ、あるいは同じように見えました。ほどなくして彼は、おんなじ木の葉っぱでありながら、どの葉っぱ同士も互いに似ていないということを発見しました。アルフレッドはフレディ―の隣にいる葉っぱでした。ベンは右の方にいる葉っぱでした。クレアは頭上にいる可愛らしい葉っぱでした。みないっしょに大きくなりました。春のそよ風に揺られてダンスしたり、夏の日差しの中でのんびりと日向ぼっこしたり、暑さを冷ましてくれる雨で体を洗い流したりしながら。

But it was Daniel who was Freddie’s best friend. He was the largest leaf on the limb and seemed to have been there before anyone else. It appeared to Freddie that Daniel was also the wisest among them. It was Daniel who told them that they were part of a tree. It was Daniel who explained that they were growing in a public park. It was Daniel who told them that the tree had strong roots which were hidden in the ground below. He explained about the birds who came to sit on their branch and sing morning songs. He explained about the sun, the moon, the stars, and the seasons.

でもフレディの一番の友達はダニエルでした。彼はその枝の中では一番大きな葉っぱで他のだれよりもずっと前からそこにいたみたいでした。フレディには、ダニエルが一番賢いように思えました。みなは木の一部なんだということを教えてくれたのはダニエルでした。公共の公園の中で育っているんだということを教えてくれたのもダニエルでした。自分たちの木には強い根っこがあってそれは地面の下にかくれているんだということをみなに教えたのもダニエルでした。彼は、木にやってきて枝に止まりに朝の歌を歌う鳥たちのことも教えてくれました。彼は、太陽のこと、月のこと、星のこと、季節のことも教えてくれました。

生きることの意味とは?

Freddie loved being a leaf. He loved his branch, his light leafy friends, his place high in the sky, the wind that jostled him about, the sun rays that warmed him, the moon that covered him with soft, white shadows. Summer had been especially nice. The long hot days felt good and the warm nights were peaceful and dreamy. There were many people in the park that Summer. They often came and sat under Freddie’s tree. Daniel told him that giving shade was part of his purpose.

フレディは自分が葉っぱであることが好きだった。枝のことも好きだったし、軽い葉っぱの友だちのことも、空高いところにある自分の居場所も、自分を押しやる風のことも、自分を温めてくれる太陽光線も、やわらかな白い影で包み込んでくれる月のことも、好きだった。夏は特に良かった。長い暑い日々は気持ち良かったし、暖かい夜は平穏で夢心地だった。その夏は公園にはたくさんの人がいた。人々はよく、フレディの木の下に来て座った。ダニエルはフレディ―に向かって、日蔭を作ってあげることは自分の目的のひとつなんだと言った。

“What’s a purpose?” Freddie had asked.

「目的って何?」とフレディは訊ねた。

“A reason for being,” Daniel had answered. “To make things more pleasant for others is a reason for being. To make shade for old people who come to escape the heat of their homes is a reason for being. To provide a cool place for children to come and play. To fan with our leaves the picnickers who come to eat on checkered tablecloths. These are all the reasons for being.”

「生きることの意味だよ。」ダニエルは答えた。「他の人たちがもっと快適になれるようにすることは生きることの意味の一つだ。家の暑さから逃れるためにやって来た老人たちに木陰を作ってあげることも生きることの意味の一つだ。涼しい場所を作ってあげて、子供たちが来て遊べるようにすることも。ピクニックしに来た人たちがチェック模様のテーブルクロスの上でご飯を食べるときに、葉っぱで涼しい風を送ってあげることも。どれもが、生きることの意味だよ。」

Freddie especially liked the old people. They sat so quietly on the cool grass and hardly ever moved. They talked in whispers of times past. The children were fun, too, even though they sometimes tore holes in the bark of the tree or carved their names into it. Still, it was fun to watch them move so fast and to laugh so much.

フレディは、格別、老人たちのことが好きでした。彼らは静かにひんやりした草の上に座ってほとんど動かないのです。かれらはささやくような声で昔話をしていました。子供たちのことも楽しみでした。ときどき木の皮を裂いて穴をあけたり、木の皮に自分たちの名前を刻んだりもしましたが。それでも、子供たちがすばしっこく動き回ったりたくさん笑うのを見るのがとても楽しかったのです。

秋の到来

But Freddie’s Summer soon passed. It vanished on an October night. He had never felt it so cold. All the leaves shivered with the cold. They were coated with a thin layer of white which quickly melted and left them dew drenched and sparkling in the morning sun. Again, it was Daniel who explained that they had experienced their first frost, the sign that it was Fall and that Winter would come soon.

しかしフレディ―の夏はすぐに過ぎ去りました。10月のある晩に、突然消え失せたのです。今までこんなに寒かったことはありませんでした。全ての葉っぱが寒さで震えました。葉っぱは薄い白い膜でおおわれて、それはすぐに溶けて露でびしびしょに濡れて、朝日でキラキラ光りました。最初の霜を経験したこと、それは季節が秋になり、間もなく冬が来ることの兆候だということを教えてくれたのは、またしてもダニエルでした。

Almost at once, the whole tree, in fact, the whole park was transformed into a blaze of color. There was hardly a green leaf left. Alfred had turned a deep yellow. Ben had become a bright orange. Clare had become a blazing red, Daniel a deep purple and Freddie was red and gold and blue. How beautiful they all looked. Freddie and his friends had made their tree a rainbow.

ほとんど一斉に木全体が、というよりも、公園全体が炎のような色に変化しました。緑色の葉っぱはほとんど残っていませんでした。アルフレッドは深い黄色になっていました。ベンは明るいオレンジ色になっていました。クレアは炎のような赤色になっていました。ダニエルは深い紫色になり、フレディは赤と金色と青が混じっていました。どの葉っぱもみなとても美しく見えました。フレディと彼の友達たちは木を虹に変化させたのです。

“Why did we turn different colors,” Freddie asked, “when we are on the same tree?”

「なぜぼくらはそれぞれ違う色に変わったの?」フレディはたずねました。「おんなじ木に自分たちはいるというのに。」

“Each of us is different. We have had different experiences. We have faced the sun differently. We have cast shade differently. Why should we not have different colors?” Daniel said matter-of-factly. Daniel told Freddie that this wonderful season was called Fall.

「自分たちは一人ひとり違っているんだよ。みな、違うことを経験してきたんだ。太陽への向き合い方も違っていたんだ。影をつくるにしても違っていた。だから違う色にならない理由がないんだよ。」ダニエルは当然のことのように、答えた。ダニエルはフレディに、この素晴らしい季節は秋っていうんだと教えた。

季節の急変

One day a very strange thing happened. The same breezes that, in the past, had made them dance began to push and pull at their stems, almost as if they were angry. This caused some of the leaves to be torn from their branches and swept up in the wind, tossed about and dropped softly to the ground. All the leaves became frightened.

ある日、とても奇妙なことが起きた。以前はダンスを踊らさせてくれたのと同じそよ風が、葉の根元のところで押したり引いたりし始めたのです。ほとんど怒っているかのように。そのせいで、幹から引きはがされて、風で持ち上げられあちこちさまよってからそっと地面に落ちた葉っぱもいました。葉っぱたちはみな怖くなりました。

“What’s happening?” they asked each other in whispers.

「何が起きているんだろう?」葉っぱたちはお互いにささやきあいました。

死について

“It’s what happens in Fall,” Daniel told them. “It’s the time for leaves to change their home. Some people call it to die.”

「秋に起こることだよ。」ダニエルは教えてあげました。「葉っぱが自分たちの居場所を変える時なんだ。それを死と呼ぶ人もいるんだけどね。」

“Will we all die?” Freddie asked.

「僕らはみんな死ぬの?」フレディ―は聞いた

“Yes,” Daniel answered. “Everything dies. No matter how big or small, how weak or strong. We first do our job. We experience the sun and the moon, the wind and the rain. We learn to dance and to laugh. Then we die.”

「うん。」ダニエルは答えました。「全てのものは死ぬんだよ。どんなに大きなものでも、小さなものでも、弱いものも強いものも。僕らはまずやるべきことをやる。僕らは太陽とか月とか風とか雨を経験する。ダンスして笑うことを学ぶ。そして、死ぬんだ。」

“I won’t die!” said Freddie with determination. “Will you, Daniel?”

「僕は死なないよ。」フレディはきっぱりと言いました。「ダニエルは?」

“Yes,” answered Daniel, “when it’s my time.”

「死ぬよ。」ダニエルは答えました。「自分にその時が来たらね。」

“When is that?” asked Freddie.

「それはいつなの?」フレディはたずねました。

“No one knows for sure,” Daniel responded.

「誰にもはっきりとはわからない。」ダニエルは答えた。

Freddie noticed that the other leaves continued to fall. He thought, “It must be their time.” He saw that some of the leaves lashed back at the wind before they fell, others simply let go and dropped quietly. Soon the tree was almost bare.

フレディは、ほかの葉っぱたちが次々と落ちていっていることに気付きました。「その時が彼らに来たんだ。」そう思いました。落ちる前に風に逆らう葉っぱもいれば、素直に離れて静かに落ちていくものもいました。間もなくその木はほとんど裸同然になりました。

“I’m afraid to die,” Freddie told Daniel. “I don’t know what’s down there.”

「死ぬのが怖いよ。」フレディはダニエルに言いました。「下がどうなっているのかわからない。」

“We all fear what we don’t know, Freddie. It’s natural,” Daniel reassured him. “Yet, you were not afraid when Summer became Fall. They were natural changes. Why should you be afraid of the season of death?”

「僕らはみな、知らないものを怖がるんだ、フレディ。それは当然のことだよ。」ダニエルは安心させるように言いました。「でも夏から秋になったときは怖くなかったよね。自然な移り変わりだった。なぜ死の季節を怖がらないといけないの?」

“Does the tree die, too?” Freddie asked.

「木も死ぬの?」フレディは訊ねました。

“Someday. But there is something stronger than the tree. It is Life. That lasts forever and we are all a part of Life.”

「いつかね。でもきよりももっと強いものがあるんだ。それはいのちだよ。いのちは永遠に続くし、自分たちはみな、命の一部なんだ。」

“Where will we go when we die?”「死んだらぼくらはどこへ行くの?」

“No one knows for sure. That’s the great mystery!” 「誰にもはっきりとはわからない。それはとって不思議なことなんだ。」

“Will we return in the Spring?” 「春には戻って来るの?」

“We may not, but Life will.” 「僕らは戻らないかもしれない、けれどいのちは戻ってくる。」

“Then what has been the reason for all of this?” Freddie continued to question. “Why were we here at all if we only have to fall and die?” 「だったら今までの事全ては何のためだったの?」フレディは質問し続けました。「もしどうせ死ぬだけなんだとしたら、なぜ自分たちはここにいたの?」

Daniel answered in his matter-of-fact way, “It’s been about the sun and the moon. It’s been about happy times together. It’s been about the shade and the old people and the children. It’s been about colors in Fall. It’s been about seasons. Isn’t that enough?”

ダニエルは、さも当然のことであるが、という口調でこう答えました。「太陽とか月とかを楽しむためだよ。それに、みなで楽しい時間を一緒に過ごしたり、陰をつくってあげて老人や子供のために役立ったり、、秋の色の変化やいろいろな季節を経験したり。それで十分だと思わないか?」

“That afternoon, in the golden light of dusk, Daniel let go. He fell effortlessly. He seemed to smile peacefully as he fell. “Goodbye for now, Freddie,” he said.

その日の午後、夕暮れのこがねいろの光の中で、ダニエルは枝から離れました。頑張ることもなく落ちていきました。落ちていきながら彼は穏やかにほほ笑んだように見えました。「フレディ―、しばしの別れだよ。」と彼は言いました。

Then, Freddie was all alone, the only leaf on his branch. The first snow fell the following morning. It was soft, white, and gentle; but it was bitter cold. There was hardly any sun that day, and the day was very short. Freddie found himself losing his color, becoming brittle. It was constantly cold and the snow weighed heavily upon him.

そうして、フレディ―は一人ぼっちになりました。自分がいる枝の唯一の葉っぱでした。初めての雪が次の日に降りました。それはやわらかく、白く、やさしく、でもひどく冷たいものでした。その日はほとんど陽が差しませんでした。そしてその日は短いものでした。フレディは自分の色はうすくなり、体はもろくなっているのに気づきました。ずっと寒くて雪は彼の上に重く積もりました。

At dawn the wind came that took Freddie from his branch. It didn’t hurt at all. He felt himself float quietly, gently and softly downward. As he fell, he saw the whole tree for the first time. How strong and firm it was! He was sure that it would live for a long time and he knew that he had been part of its life and made him proud.

夜明けの頃に、風がやってきてフレディ―を枝から引き離しました。全く痛くありませんでした。静かに浮かんで、穏やかに柔らかく下へ向かうのを感じました。地面に落ちたとき、フレディ―は生まれて初めて、自分がいた木の全体の姿を目にしました。なんて強くがっしりとしているんだろう。これなら長い間生きるだろうと思いました。そのいのちの一部だったことを誇りに思いました。

Freddie landed on a clump of snow. It somehow felt soft and even warm. In this new position he was more comfortable than he had ever been. He closed his eyes and fell asleep. He did not know that Spring would follow Winter and that the snow would melt into water. He did not know that what appeared to be his useless dried self would join with the water and serve to make the tree stronger. Most of all, he did not know that there, asleep in the tree and the ground, were already plans for new leaves in the Spring.

フレディは雪の塊の上に着地しました。なんだか柔らかくて温かいとすら感じました。この新しい場所で今までよりももっと心地よく感じました。彼は目を閉じて眠りにつきました。彼が知らなかったことは、春が冬の後にやってきて、その雪も水となって溶けるであろうということでした。彼が知らなかったことは、何の役にも立たないように見えた枯れた自分の体が水と一緒になり、その木をより一層強くするであろうことでした。そして何よりも、フレディは知らなかったことですが、木や土の中に眠っていましたが、春には新しい葉っぱができる計画がすでにできていたことでした。

 

参考

  1. The Fall of Freddie the Leaf:A Story of Life for All Ages, by Leo Buscalgia https://achievebalance.com/spirit/theleaf.htm 原文はここから拝借した。
  2. New Horizon Book 3 The Fall of Freddie the Leaf 中学の教科書に掲載された、平易に書き換えられた英文およびその和訳

英語長文問題で、文章の論旨を一瞬で把握する方法

英文読解に王道なしというのが自分の信念なのですが、大学受験で時間がほんとうになくなったときに、それでも長文問題が丸々残ってしまって困ったというシチュエーションは起こりえると思います。そんなときに役に立つかも知れないテクニックを紹介しましょう。これは人から聞いたものなのですが、東大などの難関大学に合格する生徒を相手にしている塾で教えられているテクニックみたいです。これを教えてもらったときに、なるほど、一理あるなあと感心しました。

それは、BUTやHOWERVERで始まっている文に、著者の主張が述べられているというものです。極端な話、他は一切読まなくても、その文だけ読めば著者が一番主張したいことは取りこぼさなくてすみますよというわけです。なぜそんなことが起こるのかというと、論説文を書くときのテクニックとして、主張したいことを強調するために、「対比」をするということをよくやるわけです。一般的には、こうこうだと思われていますが、しかし、実は、こうこうなんですよ、というレトリックです。

これってどれだけ世の中で知られている英文読解テクニックなんだろうと思って調べてみたところ、ネットでも紹介している英語の先生がいました。

英語長文読解の飛び技:読む前に主張を発見する方法

このテクニック、知っていてソンはないと思います。